はじめに
働き方改革の目的は生産性の向上や従業員の健康、ワークライフバランスの実現など多岐にわたります。その一環として「集中できる環境を整えること」も注目されてきました。でも、成果を生むのは本当に集中だけでしょうか? 実はリラックスがもたらす効果も大きいんです。本記事では、集中とリラックスの両方が成果にどうつながるのか、そしてオフィス環境が果たす役割を考えていきます。
集中とリラックスが生む成果
集中が生む成果

短期的な生産性アップ
タスク処理や分析業務は、集中状態で一気に進めた方が効率的。
「ゾーン」に入ったときの爆発力
スポーツに例えられる“没頭状態”は、質もスピードもぐっと高まります。
静かな環境が後押し
個人ブースや集中席など、外部の刺激を遮断できる場がパフォーマンスを支えます。
リラックスが生む成果

アイデアが出やすい
雑談やちょっとした散歩の最中に、ふっと新しい発想が浮かぶことってありますよね。
チームの雰囲気が良くなる
リラックスした会話は、信頼関係を築くうえで大事な要素。
余白が成果を生む
あえて立ち止まれる時間や空間が、長い目で見て大きな成果につながります。
オフィスが果たす役割
集中とリラックスは、単純に切り離せるものではありません。リラックスしているからこそ自然に集中できたり、集中をやり切ったから深くリラックスできたり。両者はむしろつながり合っています。オフィスが果たすべき役割は、「集中かリラックスか」どちらかに寄せることではなく、そのグラデーションを自由に行き来できる状態をつくることです。

集中空間
個室ブースや昇降デスクで
タスクに没頭できる

中間
開放的だけど少し仕切られている席、立ち話できるスペース

リラックス空間
カフェスペースやラウンジで
気持ちをほぐす
こうした多様な場があれば、社員はそのときの気分や業務内容に合わせて自然に選び取り、結果としてパフォーマンスが高まります。つまりオフィスは、集中とリラックスを切り替える装置であると同時に、両者を融合させる舞台でもあるのです。
最後に
成果を高めるカギは、集中かリラックスかの二択ではありません。両方をうまく行き来しながら融合させられる環境をつくることこそが、企業の競争力につながります。オフィスは単なる作業場ではなく、働く人の力を最大化するためのステージ。次のオフィスづくりを考えるときは、ぜひ「集中とリラックスのデザイン」という視点を取り入れてみてください。
